2017年11月14日 12:30更新
小川未明文学賞で昨年、大賞を受賞した作品が児童書として本になり、全国大型書店の店頭に並んでいる。
第25回小川未明文学賞 大賞受賞作品「あした飛ぶ」
■著者:束田澄江
■発行:学研プラス
発刊された児童書「あした飛ぶ」は、第25回小川未明文学賞で大賞を受賞した大分県在住の主婦、束田澄江さんの作品。主人公の星乃が、父を失った悲しみのなか、蝶のアサギマダラの飛来地であり、母の故郷である姫島で、勇気を取り戻すという物語。小川未明文学賞の最終選考委員で作家の落合恵子さんは「不思議な透明感と、やわらかな飛翔感のある作品」とコメントしている。
14日には小川未明文学賞委員会の小玉会長らが上越市を訪れ、野澤教育長に書籍化されたことを報告した。本の最後には小川未明の人となりや未明が育った上越市を紹介するページが設けられたこともあわせて伝えた。
書籍化された本を渡す小玉会長(写真右)と受け取る野澤教育長
巻末にある小川未明と上越市の紹介ページ
小川未明文学賞は上越市出身の児童文学作家、小川未明の文学精神を受け継ぎ、新たな児童文学作品を作り出そうと始まった賞。毎年、大賞に選ばれた作品は書籍化され、市内の小学校や図書館などに贈られている。今回は、第25回の節目を記念して、委員会のメンバーが完成した本を野澤教育長に直接手渡した。
受け取った野澤教育長は「子どもたちに本を通してふるさとを考える一つの流れになり、小川未明や文学にアプローチしてもらえれば」と話していた。
なお、今年の小川未明文学賞の募集は先月末に締め切られ、500点近い作品の応募があった。市によると、これから選考作業が行われ、来年3月上旬に大賞が発表される見込み。
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