2019年11月22日 18:44更新
上越市立吉川中学校の3年生が、議員になって質疑する模擬議会が22日、上越市の本会議場で行われた。はたして、生徒は社会の仕組みを学べたのか?
模擬議会は、議会改革に取り組む市議会議員が企画した。ねらいは、中学生が議員の仕事を体験することで、地域が抱えている問題を考えるきっかけにしてもらうこと。
参加したのは、吉川中学校の3年生51人。生徒たちは、これまでに2回、議員を学校に招き、議会の仕組みや地元が抱えている問題について学習した。22日の本番では、3年生10人が議長や議員などをつとめた。理事者役は議員。
議員役の生徒は、本物の議場にのぞみ、自分たちで考えてきた内容の質疑に立った。議題は8つ。
なかには、児童虐待の状況改善をもとめて切り込む質問もあった。議員役の生徒は「虐待の対策として、市から積極的に行動する取り組みで、定期的に家庭訪問の実施をしてみてはどうか」と提案した。これに対し、市の部長役の議員は「(議員のご提案の通り)不審な子がいたら早期に家庭訪問を行い、それを繰り返してく」と話した。
つづいて、イノシシなどの鳥獣被害対策が取り上げられた。吉川区での、イノシシによる農産物被害額は市全体の3割以上、60万8,000円で、市内最大の被害となっている。議員役の生徒は「イノシシによる農作物の被害が起きている。市はどんな対策をしているのか」と質問した。市長役の議員は「電気柵を平成21年度から毎年約50km、平成30年度までに517kmを設置した」と説明した。
22日はこのほか、観光や税の使い方、台風対策に関する質問が出た。議長役を務めた生徒は「ただ単語を覚えるだけでなく、自分たちで質問を考えて発言するなど、普通の授業よりも興味を持って取り組めた」と振り返った。滝沢一成議員は「中学生はあと3年すれば投票ができる。中学生には、議会や行政がやっていることを厳しい目でみる大人になってほしい」と期待をよせた。
※ご覧の記事の内容は2019年11月22日(金)JCVニュースLiNKで放送予定(TV111ch)初回18:30
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