2018年12月23日 17:02更新
雪下・雪室野菜の生産拡大とブランド力の向上を目指す研究会が21日、簡易雪室の設置方法を学ぶ研修会を開いた。
研修会は、雪室野菜の拡大と冬場の農家の所得を増やすことを目的に、昨年から開かれている。この日は会のメンバーを中心に、関係者など約15人が参加し、簡易雪室の設置方法を学んだ。
雪と農産物の接触を避けるためのシート
簡易雪室はコンテナとシートを使って簡単に設置できる。研修会では溶けた雪の水が溜まらないように1番下のコンテナは空にすることや、雪と農産物が直接触れないよう通気性のあるシートをかけることなどが説明された。
最後に遮光性のあるアルミ被覆材をかけて完成
今回の参加者の多くは、すでに簡易雪室に取り組む経験者。「シートがあり、うまく野菜を取り出せない」「コンパネ資材(板状のもの)を下にも敷くことで、ネズミの侵入を防いだ」など、実際の現場で苦労している点や、工夫している点など情報を共有していた。
雪下・雪室研究会の相澤誠一会長は「雪が降らないことには始まらないが、今年は正念場。会としてもどんどん雪室野菜を出していきたい」と話した。
研修会の後には、会場となった上越市中郷区の工房辛味子(からみっこ)にある雪室を見学した。
JAえちご上越によると、現在約20人の農家が簡易雪室に取り組んでいる。しかし、工房辛味子のような雪室設備のある農家はほとんどないという。農産物を収穫してから雪室に貯蔵するまでの保管が大きな課題とし、今後は保管場所を各地に設置するなど対応していくということ。
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