2018年02月02日 17:40更新
昨年行われた高田の雁木の調査結果が2日報告され、7年間で662メートル減少していることが明らかになった。
一方で、新しく雁木を作るケースもあり、減少するスピードに歯止めがかかっていることもわかった。
調査は、新潟大学工学部の黒野弘靖准教授が中心となり、去年3月から5月にかけて行われた。対象は、高田地区で雁木がある31町内。2日、関係する町内会長や雁木の保存活動に取り組んでいる団体の代表らに報告された。31町内では2005年から2010年にかけても大がかりな調査が行われている。
報告によると雁木の総延長は、7年前の2010年でおよそ13.5キロあったのが、去年2017年ではおよそ12.8キロに減少。662メートル 率にして4.9パーセント短くなった。
雁木が無くなるおもな原因は、建物の取り壊しや建て替えに伴うものが多く、報告では7年前の写真と比較して変化の様子も示された。
一方で、雁木が増えた町内が5つあることも報告された。
増えた原因として雁木と雁木の間に「わたり雁木」と呼ばれる雁木を新たに作った事例が紹介された。さらに報告では、老朽化した雁木を修繕した事例が数多く見られたことも紹介。こうした新設や修繕には市の助成金が使われているという。
この結果について黒野准教授は、「減少に歯止めがかかっていることは想像していたが、増えている町内があることは予想外だった。」と語り、住民の努力と行政の支援策が一定の効果を上げているとの見方を示した。
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