2016年11月21日 17:47更新
火打山周辺に生息し、絶滅の恐れがある国の天然記念物ライチョウを守ろうと、今後の保全活動について考える市民シンポジウムが20日、妙高市で初開催された。
火打山周辺はライチョウの生息地の中で日本の最北限に位置し、少ない個体数で種を存続させており、世界の研究者からも注目されている。しかし個体は減少傾向にあり、対策が急がれている。シンポジウムには県内外から約180人が集まり、専門家など5人の講演に耳を傾けた。
このうち、国際自然環境アウトドア専門学校の講師、長野康之さんは、これまでライチョウの住む山頂付近に近づかないとされてきたシカやイノシシが、山に設置したカメラに映っていたことを紹介し、ライチョウの生態系を脅かす事態にあると参加者に警鐘を鳴らした。また専門家たちによるパネルディスカッションでは、登山客によるライチョウの目撃情報を調査に役立てる「仕組みづくり」や調査を目的にした「エコツアーの推進」などが提案されていた。
※2016年11月21日 ニュースLiNKで放送 18:30~