2019年12月20日 18:40更新
上越市が来年度から取り組む新しい観光振興計画案が20日、市議会文教経済常任委員会で取り上げられた。市は市民パワーを前面に出した活性化策を打ち出しているが、議員からは従来の観光では時代に合わない、マンネリを脱すべしとさまざまな意見がでた。
この計画は「上越市観光交流ビジョン」と題して来年度から4年間実施される。市ではビジョンの核として市民を「ふるさとの語り部」に位置づけている。これは、市民ひとりひとりが地域の歴史や文化を学び、観光客にアピールする「担い手」として活躍してもらう狙いがある。
20日の常任委員会では、市民に任せるだけでなく行政と一体となって新しい観光に挑戦する必要があるなどの意見が出た。委員は「観桜会は名前が古い。桜カーニバルとか新しいことをやらないと、マンネリ化する」「ビジョン見て来たいと思うか?テーマがあいまい過ぎて何を売ろうとしているか見えない」と。
これに対し、産業観光交流部の市川均 部長は「例えば高田の商店街、若手が集まって新しいことをやる機運がある。行政職員も入っていろんなプランにかかわる。イベントを心から楽しむ姿を見てその姿を全国からSNSを見た人が集まる。まずは地域のみなさんが主体的に行動自分たちが楽しむ姿を見せることが大事」だと説明した。
市では市民を担い手にするためには、地域に対する愛着を高める必要があるとして、今後、様々な勉強会やスキルアップ講座、また、観光地のPR方法などを考える「アクションプログラム」を作成する方針。土橋均 副市長は「従来型の観光から新たな観光にするとき、何が望ましいか 議論の中で共有する必要がある」と話した。
上越市によると、市の観光入込み客数は北陸新幹線が開業した平成27年は578万人だったが、それから下がり続け平成29年は494万人だった。観光交流ビジョンについて、市はパブリックコメントを今月26日から募集する予定。それを踏まえ、今年度中に計画をまとめる方針。
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