2018年11月29日 09:34更新
冬を前に消雪パイプで地下水を無駄使いしないよう、適切に利用するための研修会が28日に上越市で開かれた。
研修会に参加したのは地下水をくみ上げる設備のある事業者など約200人。長岡技術科学大学の教授 大塚悟さんが講師を務め、地盤沈下のメカニズムを説明した。
一般に冬は消雪パイプで地下水をくみ上げるため、地盤が下がるが、春から秋にかけて水位が回復する。しかし、地下水を使いすぎると地盤が元に戻ることができず、沈下したままになる。
大塚教授によると、上越地域では昨年度の冬、雪が多かったことで地下水位が低下し、3年ぶりに地盤沈下警報が発令。実際に海岸部を中心に5㎜前後の地盤沈下が観測された。さらに、上越市では、昭和40年代以降、地盤沈下がすすみ、回復はしていないという。
大塚教授は地盤沈下を防ぐため、除雪をしたり、消雪パイプの水量を降雪状況に応じて自動調節する機械を使うなど、ひとりひとりが節水をするよう呼びかけた。
また、県上越地域振興局では、今年の夏、雨が降らなかったため地下水を農業用水に使ったことの影響を懸念している。
「夏は地下水が回復する大事な時期だが、今夏は渇水で地下水を水道水、農業用水に使った。水位が確実に戻っていないので、節水を呼びかけたい」と話している。
※プレミアム会員 見逃し視聴(配信期間28日19:00~12月4日19:00まで)
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