2019年11月16日 09:07更新
上越市内でイノシシによる被害が後を絶たないなか、罠でイノシシを捕まえる技術を学ぶ研修会が15日から3日間の日程で上越市吉川区で始まった。
研修会は、イノシシの捕獲技術を伝えるリーダーを養成しようと上越市鳥獣被害防止対策協議会が初めて開いた。
参加したのはこれまでイノシシの捕獲に携わってきた猟友会の会員11人。講師は、動物捕獲の第一人者、和田三生さん。
和田さんは人間のにおいを現場に残さない方法や、イノシシに気づかれないためのカムフラージュについて説明した。
和田さんは、自分で開発した罠を使って具体的な捕獲のノウハウを示した。イノシシを減らすためには、質の悪い罠でなく安全で確実に捕獲できる罠を使うことやさらに捕獲に関する法的な知識を理解することが欠かせないとしている。
市によると昨年市内で捕獲されたイノシシは660頭で、水田の被害は約10ヘクタールだった。
被害面積は、過去最悪だった前の年の半分以下だったが、市では生息数は依然減っておらず対策を急ぐ必要があるとみている。
和田さんは中山間地の環境も大事な要素だと指摘する。「捕獲のためには山の管理、手入れが必要。管理をして、イノシシが歩くところを制限し、生息数を調べ、捕る数を決めて捕獲すればよい」と話す。
参加者は2日目以降も罠の仕掛け方を学ぶことになっている。
市では、捕獲従事者を増やすために来年度もこうした研修会を開く予定だ。
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