2018年02月05日 15:09更新
上越地域医療センター病院の改築について話し合う4回目の基本構想策定委員会が2日に開かれ、候補地ごとの事業費の見通しをはじめ、メリット・デメリットについて意見が交わさた。しかし、建設候補地は絞り込まれず、結論は次回以降に持ち越された。
上越地域医療センター病院を改築する場所は、これまでの協議で、現在地の南高田、山麓線沿いの上中田、そして上越妙高駅近くの大和6丁目の3か所が候補にあがっている。
さらに現在地では市が保有する土地のみで改築する方法と、周辺の私有地を取得して改築する方法があがっている。
会議ではまず、市側から4つのケースごとの事業費の見通しをはじめ、メリット・デメリットについて比較する資料が示された。
これによると事業費では現在地での改築は、比較的新しい南病棟を利活用することなどからコストが抑えられ、市の保有地だけで改築する場合で約74億円。一方、上中田へ移転する場合では約104億円。大和6丁目では約108億円かかると見込んでいる。また、現在地で改築した場合のみ、国からの補助金が最大で10億5,000万円見込めることも合わせて報告された。
さらにこの事業費を含めた10年間の現金収支の見通しも示され、現在地で改築すると6年目に黒字転換し、移転改築する場合では赤字基調が続くということ。
この後の話し合いで委員から、現在地での建て替えでは工期が長くなるうえ、万が一深刻な土壌汚染が見つかった場合、さらに工事が遅れるとの懸念が示された。
この他、移転先の交通アクセスの良さを評価する声や、赤字になった場合、市民の税金で補てんすることにもなりかねず、理解が得られるか慎重な議論を求める意見などがあがっていた。
結局、この日は意見がまとまらず、今月下旬以降に5回目の会議を開いて大筋で意見集約を図り、年度内に開く6回目の会議で基本構想案をまとめる予定だ。
なお、基本構想案をまとめた後には地域協議会への諮問や、パブリックコメントが行われる予定で、次のステップにあたる基本計画の策定作業は次の年度に大きくずれ込む見通しだ。
※2018年2月5日 ニュースLiNKで放送 初回18:30~
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