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春日山城跡周辺の車乗り入れ 禁止から条件付き制限検討へ

2024年01月25日 08:30更新

上杉謙信公のシンボル、春日山城跡周辺は「聖地」であるとして、車の乗り入れを全面的にできないようにする方針を示していた上越市は、これを条件付きの乗り入れ制限とする方向で検討していることが分かりました。また、春日山周辺を通年観光の拠点として整備するため、全体の予算の7割以上を投入することになりました。

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これは23日(火)開かれた「上越市議会通年・広域観光推進特別委員会」で示されました。

上越市は、観桜会や海水浴などの季節型観光からの脱却を目指そうと、通年で観光できるエリアを春日山・直江津・高田の3地区を中心に整備する計画です。

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市は、去年秋に示した中間案で、春日山城跡周辺を「気軽に立ち入ることができない神聖な山城」と位置づけたうえ、埋蔵文化財センターから春日山城跡まで一般車両の進入を禁止する方針でした。しかし、この方針に対して市民から疑問の声が上がっていたことが報告されました。

上越市 魅力創造課
「(市民から)進入制限に対しての困惑があり、真意が伝わっていなかった」
委員
「市民が一番関心があるのは、春日山に車で入れなくなること。市民が分かるように説明してほしい」

この日は最終案が示され、車の乗り入れについては全面的な禁止ではなく、条件付きで認める方向で検討するとしました。

委員
「結局、進入禁止にすることはあり得るのか」

上越市 魅力創造課
「一般車両を1台も入れないことではない。どの期間、どのような形で制限するか、実証実験をして確認したい。(基本方針)大きな変更はないので進入制限を考えていく」

委員
「より丁寧ではなく、よりあいまいにしただけではないか」

具体的な制限の内容は、まだ決まっていません。

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春日山エリアのイメージ(上越市通年観光計画より)

また、春日山エリアには目玉となる新たな施設の設置が計画されています。そのうち埋蔵文化財センターの北側には、かつてあったとされる堀と土塁を復元する計画です。広さは3ヘクタールです。さらに埋蔵文化財センターの隣には、飲食店や物産店、展示室などが入る新しい観光施設を設けます。広さはおよそ1500平方メートルです。

このほか毎年「謙信公祭」で川中島合戦が再現される史跡広場には、グランピング施設を作り、若者を呼び込みたい考えです。

計画の事業費はおよそ50億円の見込みで、そのうち7割以上にあたる36億8000万円が春日山エリアに投じられます。

上越市 魅力創造課
「市民から『春日山を若い人の目線からとらえてワクワクするような場所にしてほしい』と提案があった。春日山を新たな面でとらえたもので、取り組む価値はある。進めていく中で民間の力を借りることは必要になる」

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直江津エリアのイメージ(上越市通年観光計画より)

また直江津エリアでは、現在五智公園に展示されている蒸気機関車をD51レールパークに移し、鉄道博物館として整備します。予算はおよそ10億円です。

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高田エリアのイメージ(上越市通年観光計画より)

高田エリアでは、高田城枡形門を復元できるか調査研究を行うほか、高田本町通りと寺町エリアを結ぶ浄興寺大門通りに門前通りのイメージにあわせた道路や電柱を整備します。予算はおよそ2億3000万円です。

上越市文化観光部 阿部俊和部長
「(通年観光で)大事にしていきたいことは稼ぐこと。地域の大事な歴史や文化を後世に伝えるために、今回は観光を切り口にした」

市では計画を来年度から2030年度まで7年間をかけて進める方針です。来年度から2026年度まではほとんどが調査や検討期間となっていて、本格的な取り組みが始まるのは2027年度以降になります。

市では観光客の入り込み目標を、計画の最終年度2030年度に季節観光を除きいまの1.3倍としています。

市はパブリックコメントを26日(金)から1か月間実施し、3月末に計画を完成させる予定です。

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