2024年01月04日 18:35更新
今月1日(月)、石川県能登を震源とする「能登半島地震」があり、上越市と妙高市では震度5強が観測されました。上越市内では6人が重軽傷を負ったほか、建物や道路への被害が相次ぎました。地震から4日目の4日(木)も、上越市内では被害状況を確認する調査や復旧工事が進められています。
1日 上越市春日新田 関川をのぼる津波(視聴者提供)
1日(月)午後4時10分、石川県能登半島で最大震度7を観測する地震があり、上越市と妙高市で震度5強が観測されました。上越市には地震発生から7分後に津波警報が出され、地震からおよそ20分後の午後4時30分ごろ、津波が関川をさかのぼりました。
一時、上越市には避難所が130か所開設され4000人が避難していました。一方、妙高市では3か所が開設され59人が避難していました。
地震の影響で、上越市では4日の午前11時現在、5人が重軽傷を負ったほか、住宅の瓦や壁が壊れるなど、建物被害が合わせて411件にのぼっています。
けいなん総合病院
妙高市ではけがをした人はいませんでしたが、けいなん総合病院の5階の外壁が落下するなど建物被害が11件確認されました。
国府小
また、新学期をひかえる上越市内の小中学校38校では、校舎にひびが入るなどの被害が確認されました。このうち国府小学校では、校舎同士をつなぐ1階の渡り廊下の床にひび2か所入り、タイルがめくれました。
国府小学校 横尾研一 教頭
「新学期は学校生活も通常通り行う。子どもたちには安心して学校に来てほしい」
上越市教育委員会によりますと、いずれも学校生活への影響はないとみられ、小中学校では3学期の始業式を予定通り来週9日(火)に行なうことにしています。
郷津海岸 なおえつ海水浴場では、浜辺に置かれていた浜茶屋の屋根や柱などの資材が津波で押し流され市道を覆いました。現在市道は通行できなくなっていて、4日(木)の午後からがれきを取り除く作業が始まりました。
浜茶屋と売店の店主
「(地震後)上から見て一面海だった。これはもう無理だなと思って見ているのも辛かった。もう壊すしかない」
なおえつ浜茶屋組合 桑原尚二 組合長
「壊滅。これから使えるものを分けるにも、どうやって使えるものを探すのかといった状況。(浜茶屋)ただでさえ3年間コロナで苦労して、これから材料を大事に頑張ろうというときにもう何も残っていない。みんな辞めてしまうのではと怖い。今はみんな何も考えられない、とりあえず片づけをしなければ」
作業は来週末をめどに完了する予定です。
関川の河口付近では、堤防のつなぎ目に設置されていたコンクリートブロックが壊れてなくなっているのが見つかりました。地震や津波による影響とみられています。3日(水)夕方、土のうなどを置いて隙間を埋める応急作業が行なわれました。
写真提供:高田河川国道事務所
上越市茶屋ヶ原の国道8号線は、土砂崩れで通れなくなっています。高田河川国道事務所によりますと、いまのところ巻き込まれた人や車は確認されていません。現場では、3日(水)から土砂を取り除く工事が始まりました。土砂の量はおよそ1万立方メートル、ダンプ2500台分にのぼると見られています。工事は24時間体勢で行われていますが、復旧には時間がかかる見込みです。
国道8号線は現在、茶屋ヶ原駐車帯から名立谷浜インターチェンジ入り口交差点まで通行止めになっていて、その代わりに並行する高速道路の通行が無料になっています。
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