2016年09月12日 15:21更新
100年近く続く料亭の伝統と文化を地域の活性化につなげようと、全国の料亭が連携し合う協議会が設立されることになった。9月12日には、上越市仲町の料亭「宇喜世」で設立に向けた会合が開かれ、協議会の名前が「百年料亭ネットワーク」に決定した。
「百年料亭ネットワーク」は料亭同士のつながりをつくり、経営についての情報交換や建物の保存について話し合う場として設立される。協議会によると、戦争や地震などの災害、経営難による閉店などで数は減っており現在、築100年ほどの建物で営業している料亭は全国に67軒しか残っていない。
協議会では建物の築年数が約100年で、現在も営業している料亭を「百年料亭」と定義し加盟を呼びかけていく。北は青森県から、南は大分県まで現在16軒の料亭が加盟予定。
設立に向け準備会には全国7つの料亭関係者など約20人が出席。料亭「宇喜世」の大島誠社長は「協議会の活動を通して、料亭が地域の伝統・文化資源であり、地域に残すべきというムードをつくりたい」と挨拶した。「百年料亭」という言葉を外国にも通じる名称にしたいという意見から協議会の名称は「百年料亭ネットワーク」に決定。
今後は来年3月上旬に、設立総会を開く予定で交流会や勉強会の開催やホームページなどで料亭文化を広めるPR活動を実施。さらに、料亭文化の歴史的価値を広めるため学者など有識者を交えた会議の開催も予定している。