2017年09月06日 16:47更新
上越市浦川原区にある国指定の天然記念物虫川の大スギに取り付けられていた銅板を外し、スギの皮に交換する工事が始まった。
虫川の大スギは樹齢1,200年以上と言われ、高さ30m、幹の周りがおよそ10mと全国でも有数の巨木。今から約120年前、雪の重さで枝が折れた影響で、幹の中に空洞ができた。平成4年にスギを守るため、穴に銅版が取り付けられた。
この銅板の一部が去年5月の強風で壊れたことから、スギの皮に取り換えることになった。5日は、幹の周りに足場が設置され、樹木医の佐藤賢一さんを中心に作業の打ち合わせがおこなわれた。大スギの内部の、不定根と呼ばれる水分をよく吸う根を傷めないようにしながら殺菌などの作業を進める。
佐藤さんによると、銅板から出る「緑青」という錆が植物に悪影響を与える他、景観も考慮して、スギの皮を使うことにしたという。虫川の大スギを守る会 会長の岩﨑正一さんは「銅板を外すことで緑青もなくなり、見た目もよくなる。大スギが少しでも長く元気でいてくれれば」と話している。
虫川の大スギは、銅板の取り外しが終わったら25年ぶりに、幹の内部が集落の住民などに公開される。この後、スギの皮が取り付けられ樹木の治療は11月末をめどに終了する予定。
※2017年9月6日 ニュースLiNKで放送 初回放送18:30~
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