2021年10月01日 19:26更新
屋根の雪下ろし中の転落を防ぐ柵の設置費用などを、上越市が補助しています。ご存知でしょうか? 市内ではこの制度を利用した柵などの取り付け工事が始まっています。実際の工事の様子を取材しました。
上越市によりますと昨年度の冬、雪に関する事故でけがをしたのは60人でした。このうち最も多かったのが、屋根の雪下ろし中の転落で21人でした。中には、大腿骨の骨折など重傷者もいました。
上越市大貫にある黒田俊一さんのお宅です。きのう30日、屋根からの雪下ろしで転落を防ぐ柵の設置工事が行われました。柵の大きさは高さ90センチ、幅9.5メートル。ちょうど屋根にフェンスを張り巡らせるように設置されました。
設置業者「丸山板金」
丸山 雄治 代表取締役
「1.8メートル間隔に柱を立て、横のアングルを接合する。(積雪時も)屋根の先端が分かり、水際で転落を防ぐ」
黒田さんは妻との2人暮らしですが、高齢のため、雪下ろしは業者に依頼しています。
黒田 俊一 さん
「ことしは特別に、屋根の雪を2段切りで下ろした。板金、左官業者も高齢化しているので、雪下ろしする人も安心できるように柵を設置した」
昨年度の冬 黒田さんのお宅
設置業者「丸山板金」
丸山 雄治 代表取締役
「強度が一番大切。雪の量は地域性による。高田ならこれでいいが、山間部ならもう少し丈夫にするとか、そういう配慮が必要」
黒田さんは柵の設置にあたり、上越市の補助制度を活用しました。今回、工事費用が15万円のところ、10万円が補助されました。この制度は、ことし1月の豪雪を受け、命綱を固定するアンカーや転落防止柵などの設置費用を補助するもので、市としては初めての取り組みです。内容は黒田さんのように、家に住む人が全員65歳以上の場合などは要援護世帯に区分され、補助率は3分の2、10万円が上限です。
また一般世帯は、補助率2分の1、5万円が上限です。市が用意した予算は、70件分、600万円です。申請の受付けはことし7月1日から始まり、来月30日までです。市によりますと、これまで3か月間の申請は、わずか4件にとどまっています。
上越市都市整備部 建築住宅課
山口 将 課長
「『自分は落ちない』と作業するかと思うが、事故になると以降の生活(除雪も)不自由する。この機会に設置をしてほしい」
なお、丸山板金ではアフターケアとして設置した柵の状況を来年春に確認することにしています。
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