2021年08月26日 17:04更新
中山間地農業をこれからどうしていくか?あらゆる世代の農家が集まって話し合う「みらい農業づくり会議」が上越市内ではじまり、名立区で最初の会議が20日に開かれました。
みらい農業づくり会議は、中山間地農業のこれからをどうしていくべきかをテーマに、8つの地域自治区ごとに開かれます。若手からベテランまで、あらゆる農業者が参加して、地域の特色を生かした生の声を集め、今後の課題解決に反映させる狙いがあります。上越市の栗和田謙二農村振興課長は「人もいない…農業者も高齢化している…なんとかしていかないと。行政や農協だけだと画一的な対策になってしまう。各地域に特色があるので、地域ごとに実施する必要がある」と話しています。
この日は、名立区で最初の会議が開かれ、40代から80代までの約40人が集まりました。はじめに市の担当者が、名立区は今後30年で推定人口が1000人を切ること。また、直接支払制度の対象となる農地面積が、この制度の切り替わる5カ年で28.6%も減少したことを紹介しました。このあと、参加者はグループに分かれ、地域の強みや弱みが何かを話しあいました。
<地域の弱み>
「イノシシ対策で電気柵を張らなければいけない。平場にはない余計な仕事があるが、それが米の価格に反映されてこない」「畦が多くて イノシシも出る。仕事にならない、 作業が多すぎる」「用水路など農業基盤の劣化が極めて著しい。法人などの組織が全くない」「農業で食べていけないから、若い人がやらないのに行政は『農業やれ 田んぼ荒らすな』では、矛盾している」
<地域の強み>
「中山間地なので水がきれいで、米の品質がよく、米がおいしい」「名立の梅は実が厚く、低農薬で安全安心」「地域の仕事は住民全員がやってくれる」「不動地区では集落のブナも注目されてきている。農業から林業にシフトして、そこで夢を与えられたら」
名立区での農業みらい会議は、11月以降に2回目が開かれ、今回出た意見を基に課題解決に向けた方向性を話し合います。そのほかの区では稲刈りが終わった後に順次行われる予定です。なお、このみらい農業づくり会議は、上越市、上越地域振興局、JAえちご上越、市の農業委員会の4者のよびかけで進められています。
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