2018年10月05日 17:00更新
神奈川県相模原市の障がい者施設でおととし発生した殺傷事件を受け、5日、身体障害者の入所施設かなやの里療護園で不審者の侵入を想定した防犯訓練が初めて行われた。
訓練は、入所者との面会をしつこく求める不審な男が訪れた想定で行われた。まず、職員が対応にあたるも男が刃物を取り出し騒ぎ出したため、別の職員がすぐに警察に通報。あわせて、館内放送で緊急事態を全職員に知らせ、入所者を安全な場所に移動させた。この後職員2人がさすまたを持って駆け付け、警察官が到着するまで男の動きを封じた。
かなやの里では、相模原の事件のあと、防犯カメラや警察に直接通報できるボタンの設置、さらに、職員対象のさすまた講習会などさまざまな対策をとってきた。
訓練の後、警察の担当者は、不審な人物に声を掛けるだけでも防犯対策になることをあげていた。
かなやの里を運営する上越福祉会の藤井統括園長は「開かれた施設として運営してきたが、あの事件以来外部からの侵入対策を余儀なくされている。複雑だ」「今後は手薄になる夜間の対策を充実させたい」と話していた。
上越福祉会では、今回の訓練で得た防犯のノウハウをほかの福祉施設と共有し、対策を進めていくことにしている。
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