2017年01月15日 20:07更新
上越市の無形民俗文化財に指定されている西横山の小正月行事「嫁祝い」が15日に行なわれ、結婚して初めての正月を迎えた花嫁を子どもたちが囲んで歌い、子宝に恵まれるよう願った。「嫁祝い」は400年以上前から西横山に伝わる小正月行事。ことしは2人の花嫁が参加した。
西横山で生まれ育った久保田真一さん。上越市内の小学校で教員をしている北海道出身の留衣さんと去年、結婚した。子どもの頃、嫁祝いに参加した経験があり、今度は祝われる側になった。
本番前「やっとみなさんにお披露目できる。感慨深いです」と真一さん。一方、留衣さんは九州の大学に通っていた頃、地域おこしの調査で西横山を訪れ小正月行事を研究していた。留衣さんは「外側と子どもたちに囲まれた内側から見る風景がどう違うのか楽しみです」と話した。
いよいよ、真一さんの実家に花嫁を祝う子どもたちがやってきた。花嫁を囲み太刀に見立てたヌルデの木を花嫁の頭の上で打ち鳴らす。ヌルデはかつて聖徳太子が戦の勝利を願い仏像を作るための材料にしたといういい伝えがあり、神聖、または邪気を払うという意味が込められている。
祝ってもらった留衣さんは「2人でがんばりたいと改めて思った」。また真一さんは「子どもから祝ってもらいよかった」と笑った。真一さんの両親は、30年以上前、嫁祝いを経験している。真一さんの花嫁が嫁祝いに参加するこの日をまちわびていた。真一さんの母、トシさんは「いい雰囲気だった。みなさんに祝ってもらい最高だった」と、2人を祝った。
※2017年1月16日 ニュースLiNKで放送 18:30~