2016年12月01日 18:17更新
妙高市平丸地区の伝統工芸品、干支のスゲ細工作りが最盛期を迎えている。
昭和33年、中山間地の平丸地区では冬の収入源を確保するため、スゲ細工が作れるようになった。昭和40年代 には約200人の作り手がいたが、高齢化が進み、現在職人として残るのは2人のみ。そんな中、スゲ細工を後世に残そうと去年保存会が設立された。職人、石田福治さん(87歳)から指導を受けながら、保存会の会員も来年の干支、酉(とり)を制作している。
会員の一人、上越市在住の青野尚登さん(36歳)。もともと若者支援の活動をするなかで、スゲ細工の存在を知り魅力に取りつかれた。スゲ細工の魅力、作る楽しさを若者に伝えようと、技術を学びはじめた。石田さんのもとに通い続け、年末年始の多忙期には泊まり込みで作業にあたったことも。
青野さんは「保存会の名前に平丸とスゲ細工と入っている。名を汚さないよう今まで以上のものを作りながら、これからも守っていきたい」と意気込む。一方、指導にあたる石田福治さんは「作り手が減り、民芸品は終わりと思って諦めていたが、みなさんが挑戦してくれるから、元気が出せる。伝統を残すため、スゲ細工を作り続ける使命感がある」と制作を続ける。
【問合せ】平丸スゲ細工保存会
http://sugezaiku.jimdo.com/
※2016年12月1日 ニュースLiNKで放送 18:30~